伝説の時代から現代まで 航空史抜き書き 目次

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航空歴史館 掲載12/04/17

 

その意気や良し!!

 工学院大学歴史的航空機隼復元プロジェクト

 

 紹介 佐伯邦昭

 


 工学院大学機械科吉田明弘さんをリーダーとするプロジェクトチームが
<>キ43U一式戦闘機隼の復元に取り掛かりました。

<> まずは徹底的に資料を集め、それをもとにラジコン模型(五分の一スケール)を作り、最終的に飛行可能の実物大復元機を製作したいという、日本の大学に於いて 、未だかってどこも手掛けたことがない雄大な試みであります。

<>  その目的は、教育、技術、歴史、民族の誇りなど多チャンネルに及ぶと思うのですが、吉田さんは「復元の目的は教育だ<>」と断言しています。

 大学で学ぶ実践の場として、また、現代の若い技術者の卵に能動的に過去の戦争/技術遺産に触れる機会を作り、伝えることで、先に散った同年代の若者の鎮魂とするという狙いもあ るということです。

 及ばずながら、インターネット航空雑誌ヒコーキ雲もできる範囲でお手伝いをしたいし、皆さんにもご協力をお願いしたいと存じます。

 すでに、工学院大学125周年夢企画として、学内の認知を得ているそうなので、吉田さんのお許しを得て、企画書の中の差し支えない部分を抜粋して紹介 しておきます。


 

隼復元計画企画書 (抜粋)


1 計画理念

・ この企画計画理念は一言で言うと工学院大生及び我が国航空産業、製造業及び日本の未来を明るくすること。

・ 分からないことがあった原則的に学内外の分る人、出来る人に教わり行く。

・ 工学をぶ大学生として、航空機「 隼」の復元を通じ、先人の知恵と工夫技術努力そして全体を貫く技術者魂 (心) を学ぶ。

・ 総じて、我々の時代の第二、第三の隼を生み出す糧とする。

2  目的

・ 機械遺産としての昭和戦闘機キ 43 一式戦闘機U型後 型「隼」の復元。
   学生の技術歴史の学習と根気の実学による教育
   戦前の航空技術の次世代への継承

・ 隼を開発した中島飛行機のエンジ、機体(構造形状)設計技術等は現在の富士重工、日産自動車などに引き継がれている。開発当時から見れば相当背伸びし た技術、苦労を体験これを再現するという知的探究 、偏見なしでの戦時中技術評価を目的 とする 。

・ 当時の技術を全て調べるが、置換可能なものは今の技術で製作する。

3  達成手段

・ 現存する設計図の入手
・ 現状入手出来うる設計資料の収集  
・ なるべく忠実に構造を再現した縮尺の模型製作
・  CAD による機体設計と評価、強度実験
・ 資金が許すならば南方か実機の残骸を回収し、採寸してクローンを作る  
・ アメリカで復元した際の図面データを交渉て入手する (最終手段 )
・  情報媒体(雑誌 新聞 インターネット)を通じて全国的にアピ-ルする
・ 実機製作に関しては、一年間でのスケール状態とリサーチ(機製作に必要な情報、技術)の結果いかんで進退を決定。

4  期待される成果

・ 教育効果  歴史的工業製品製作、流体熱力学構造振動冶金技術の実学演習

・ 根気のある技術者養成

・ 飛行機を丸ごと再現することで、各パート及びシステム全体を技術系学生に把握させる

・ 産業遺産への貢献   その他

5  実現するために解決すべき課題

・ 参加する人(学生)の拡大

・ 寸法の正確な把握

・ 製造するための各種機材調査、調達

・ 図面の確保→(整備図面は入手済み) 富士重工へ 問い合わせ →手がかりなし
資料のある可能性場所:日本航空協会 、東京航空計器横河電機、 東京航空計器横河電機、東京航空計器横河電機、 東京航空計器横河電機航空自衛隊関係 、個人所有資料

・ 国内現存機体
  南アルプス市教委所蔵図
  2011年 4月に山梨県の民家で発見された隼の一部
  河口湖自動車博物館 隼のホイール付タイヤ 栄一型エンジン
  航空技術協会 栄発動機21型陸軍仕様「ハ115」

・ 機体保管場所の確保 15 m四方が必要

・ 航空法関連  形式証明 耐空証明

・ 資金の確保 スポンサーの開拓
・ 人材育成、リーダーの確保、より効率の良い工法の模索、人員引継ぎ方法 

・  必要技術及び設備 必要技術及び設備必要技術及び設備
   板金、打ち出し:外構造部材
   桁 アルミ材押し出:主桁(スパー)
   主桁(スパー) 貫通トリンガ・ 旋盤 、フライス
   主脚部品、動翼可油圧系継ぎ手 鋼材溶接
   主脚組み立て
   アルミ溶接技術
   オイル、燃料タンク
   リベット打ち込み
   強度試験設備
   アルミ熱加工用機材
   使用素材 高力アルミニュウム合金( ジェラルミン )5 A2024,A7075 A2024,A7075
  SDH 、SDR 、SDCH 、SDCR (SD= 超ジェラルミン、 C= アルクラッド加工 ,H= 熱処理
  時効硬化せるもの、 R=硬化済み熱処理しない )

6 実行期間

フェーズT:プロジクト立ち上げ、資料の収集(設計図技術) 人材確保

フェーズU:縮小(1 /5)模型設計制作、同機による RC 飛行、実機製作協議 スポンサー確保 、ここまでを 一年以内で達成させる。

フェーズV:実機の製図作業、部品製作発注、治具製作

フェーズW:実機製作本格開始、並行してエンジ調達整備

フェーズX:実機完成、エンジンの程度により地上滑走も

フェーズY:実機の処遇協議

7 収集済みの資料

飛行機工作法 軽金属薄板加工編
一式戦闘機U型整備基準
一式戦闘機(U型)取扱法補遺 (防塵装置取扱法)
一式戦闘機(U型)取扱法
可変ピッチプロペラ取扱説明書
隼整備用図面集より一部抜粋 (全百二十ページ)
 


2月24日 零戦談話室の投稿から

 ここ一年キ43の翼断面の資料や詳細な製造図面、実機部品を探しているのですが、なかなか見つからない状況です。そこでこの談話室の膨大な知識と経験を持つ諸兄にアドバイスを頂きたい‥

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