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航空歴史館技術ノート

東洋航空工業TT-10の操縦席など

写真と文 にがうり


 戦後国産第2号である東洋航空工業TT-10は2機製造され、その1号機(JA3026)都立産業技術高専に現在も展示されている貴重な機体です。2011/03/07に見学 し、キャノピーを開けて内部を見せて頂きました。

前部


 
まず計器類は東京航空計器製だそうで計器名称は日本文字が多く、一部は英語表示もあります。

 2個の計器が欠落してるのは上段が速度計で、下は気圧較正ノブ用らしい切り欠けがあるので気圧高度計と思いますが、これは想像です。

計器板

 その他は左にスイッチ類、切り替えレバー、プッシュ・プル・ノブなどが見え操縦席左側は生憎写真では見えず右側はなにもありません。右主翼上面に人は上がれないようで足掛けや足乗せエリアもありません。

前席


前席下部

 後席には複操縦装置もありますが、計器板(高度計、速度計、回転計)は外されたのか見当たりませんでした。

後席

 機体外観では当初完成時のキャノピーは前後席一体の前後スライド式だったのが、展示機は前席キャノピーは右ヒンジの跳ね上げ式で後席は後方スライド式の各席個別キャノピーに改修されていました。TT-10の2号機(JA3049)墜落で乗員2名死亡の結果、改修されたのかも知れません。

右横上げキャノピー 

 またベンチュリー管の当初は胴体右横に2本ありましたが、その後胴体下に移設改修されました。しかし展示機では外されて胴体下部写真のようにベンチュリー管はありませんでした。

胴体下部 

ライカミングO-290-D2 140馬力エンジン 木製固定ピッチプロペラ

 機体全体はシンプルで戦後資材不足の短期間(設計からたったの5ヶ月間)でよくぞ作ったと熱意を感じる機体です。

参考文献 : 航空情報1953年3月号 TT-10練習機製作報告
     

 蛇足で、同じく戦後国産当初の立飛R-53、立飛R-HM(プー)も貴重な機体ですが、現在の会社保存からどこかの博物館で保存されるとよろしいですね。あの会社では保存状態も悪くほったらかしでいずれ処分される恐れがあります。

 どこか引き取る施設はないでしょうか?